総務部sawaの生活防衛実践記

総務部歴20年で培った「制度を正しく活用する知識」と「その実践の記録」を発信しています。

第4回:米・野菜・加工までを手掛ける「アグリビジネス」の収益性。期待値で選ぶ作目と販売ルートの仮説

「農業は儲からない」という先入観がありますが、それは生産(一次産業)だけで終わらせてしまうからです。私が80歳で設立する家族法人が目指すのは、生産・加工・販売を一気通貫で行う「6次産業化」による収益の最大化です。

期待値とデータで競馬(WIN5)を分析するように、農業もまた「どの作目を選び、どのルートで売るか」という確率論と収益性の計算が勝敗を分けます。趣味の延長ではない、事業として持続可能なアグリビジネスの仮説を公開します。

 

単なる生産にとどまらない。加工・直販を組み合わせた「6次産業化」の期待値

生鮮品としての野菜や米をそのまま市場に流すだけでは、価格決定権を握ることができず、期待値は安定しません。しかし、自社で収穫した米を加工品(例えば餅やレトルト食品、あるいは特産品)へと転換させることで、付加価値を数倍に跳ね上げることが可能です。

この「加工(二次産業)」のプロセスを自社内に持つことで、市場価格の変動に左右されない安定したキャッシュフローを構築します。総務の実務で培った「原価管理」と、独立後のコンサル業務で磨く「経営判断」を、自らの農産物に投影させるのです。

茨城の土地柄を活かした「米・野菜」の選定と、付加価値の付け方

私の生活拠点である茨城県は、豊かな土壌と広大な農地に恵まれた農業王国です。この利点を最大限に活かし、まずは地域の特性に合った「米」と「旬の野菜」を軸に据えます。

ただし、大手の大量生産と同じ土俵では戦いません。小規模な家族法人だからこそできる「特別栽培」や「ブランド化」を徹底し、特定のニーズを持つ層へ直接届ける戦略をとります。競馬でNakayama(中山競馬場)のレースパターンを読み切るように、茨城の気候と土壌の特性を読み、最も効率的に育つ「勝ち馬(作目)」を選定します。

ネット直販とメディア運営を掛け合わせ、中間マージンを排除する流通戦略

どんなに良いものを作っても、届ける術がなければビジネスになりません。私は今から取り組んでいる「メディア運営(ブログ・SNS)」のスキルを、ネット販売チャネルとして育てています。

中間マージンを発生させる従来型の流通を避け、自身のメディアを通じて顧客と直接繋がる。生産者の顔とプロセス(物語)が見える直販体制を築くことで、顧客満足度を高めつつ利益率を最大化する。45歳の今行っているデジタルスキルの習得は、80歳の私が「自社商品を自分たちで市場に届ける」ための強力な武器になるのです。

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